グアム検索
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ツーリングレポート

グアム・リターンマッチの巻

1999年1月7日(木)〜1月8日(金)

到着ゲートにどっと人が溢れ出す。
正月気分が抜けきれぬ1月7日。グアム国際空港は、休暇を終えて今から帰る人、これから年始休暇を過ごす人たちでごった返していた。

長いコンコースを歩き、入国審査に向かう。
『グアム ハ ナンドメ デスカ?』
「すりーたいむず」
ひらがなの英語で答える。


■1月7日(木)曇り

もう3度目になる。
今年の研修旅行の行き先が決まったとき、「またか」という声があがったが、
所詮短い滞在期間、のんびりと自由に過ごせる点、私はグアムが好きである。
なにより2年前のあの屈辱を晴らす機会が訪れたのがうれしい。

『ソレハナンデスカ?』
「でぃす いず まい ばいしくる」
『オー!マウンテンバイシクル?』
『コッチデハシルノカ?』
自転車に興味がありそうな質問にうれしくなったが
ひらがなの英語では答えることもできず、さっさと税関を抜ける。

研修旅行は前半後半2班に分かれて出発する。
分かれりゃいいのに、そう、またあの「おばちゃん」と一緒である。
(おばちゃんと呼ぶと機嫌が悪いので「お姉さん」と呼ぼう)
お姉さんはあれからスキューバダイビングに夢中になっているので
今度は付いて来ないだろうと安心していたが、
「イナラハン天然プールで泳ぎたい!」
から連れて行けと言う。
「勘弁してくれ〜」

ホテルに着いて自転車を組み立てる。
天気が良ければ恋人岬まで走りに行くつもりだったがあいにく雨。
仕方なく、散歩がてらレンタサイクルでも見に行こうと外に出る。
お姉さんは部屋にいない。きっとまた一人で借りに行っているに違いない。

さて、ところがレンタサイクルがどこにもない。
たくさん置いてあったコンビニにも、前回借りたTシャツ屋は時計屋に変わってしまって置いていない。
商売にならないのだろうか、それとも何か事故でもあったのだろうか、皆やめてしまったらしい。
結局、お姉さんも「天然プール行き」は諦めてダイビングにいそしむことになった。




■1月8日(金)晴れ

幸い?にして一人で走れることになったグアムツーリング。
天気はいまいちパッとしないが、午前8時、
リターンマッチに向けてホテルを出発する。

前回通りのコース取りでホテル・ロードを南下、フローレス大司教像のロータリーに向かう。
「ガラガラガラ」
フロントギアのチェンジがうまくいかない。
よく見るとギアが歪んでしまっている。輪行が原因だ。
別に支障はないみたいなので気にせず走る。

ホスピタル・ロードからマリン・ドライブ(1号線)に出て、
朝のラッシュで走りにくい、タムニン、アガニャの街をそろそろと抜けて行く。
もう少しの我慢、アデラップ岬を過ぎるとスイスイ走れるハズだ。
一度走った道は様子がわかっているから気が楽、迷うことなく安心して走れる。
しいて言えば不安はこの単独行。
寂しい南部の道で何かあったらどうしよう。

9時30分、アガットのガアン・ポイントで休憩したあと、
のどかな道を民家の犬に吠えられながら進む。
前方にMTBに乗った近所の少年。
「はろー」
一声かけて追い抜いてゆく。

まもなくニミッツ・ビーチ。
この辺にスペイン古橋があるはずだが、前回は先へ先へ行くお姉さんのせいで見落としている。
「おや、これかい?」
周囲の木々に埋もれそうな石橋は、道路脇にポツンとあった。
「これでは見落とすはずだ」



スペイン古橋を出て、先のカーブを左に回ってゆくと、
ラムラム山をかすめる山道に差し掛かる。
またも民家から犬が吠え出てくる。
「おおー、来るなあー」
必死でペダルをこぐがこんな坂道で逃げようがない。
にらみ返すと変な「外国人」に恐れをなしたか、それ以上追ってこなかったのでひと安心、
そのまま「ぜえぜえ」言いながら一気にセッティ湾展望台まで上り詰める。

10時40分、セッティ展望台。
ベンチに倒れこみ、しばらく寝る。
観光客もなく静かで吹く風が気持ちよい。
しばらくして車が止まる音、韓国人らしい新婚さんがやってきた。
「スミマセン、シャッターオシテクダサイ」
撮るほう、撮られるほう、この辺のリアクションは万国共通である。
「サンキュウ〜」
足早に立ち去っていった。



さて、こちらも出発。
気がつけば今にも降りそうな雨雲が背後にせまっている。
少し上って峠へ。ウマタック湾を見下ろす展望所に立ち寄り、ここで雨がパラパラしてきた。
「やばいやばい」
峠を下って一気に海抜0mへ、ウマタック村に入る。
かつてマゼランも上陸したこの村は、スペイン統治時代の雰囲気が漂っていて、
この南部周回でお気に入りの場所になってしまった。

レンタカーに乗った日本人の家族連れがやって来たかと思えば、急ぐように出て行った。
そういえばさっきの新婚さんといい、レンタカーの観光客がやたら目に付く。
こちとら自転車でポタポタ行ってるのに・・・




ウマタック橋のアーチをくぐり、再び坂を一段上ってメリッツォに向かう。
12時、ココス島への船の発着場に予定どおり到着。
すぐ手前にあるモービルのスタンドで買った食料とグリーンティで昼食にする。
何やら工事中であまり落ち着かない。
工事の人たちも集まってワイワイとランチタイムしている。
それにしてもこのグリーンティ、「砂糖入り」である。
こちらの人の感覚だろうけど、どうも口に合わない。

さて早々に昼食を切り上げ、これからリターンマッチも後半戦だ。
メリッツォを出て島南端部の静かな道をひたひた走る。
日差しはそれ程キツくなく前回と比べると随分楽だが、向かい風が強くてなかなか前に進まない。

イナラハンに入り進路はやや北向きに、
フォローに変った風に助けられ、じわじわと一直線に上る道を行く。
最後急坂を下り、ベア・ロックを右手に見ながら湾をぐるっと回ればすぐ天然プールがある。




13時、イナラハン天然プール。ここで休憩、昼食の続きを摂る。
これからが正念場、
恐怖のアップダウンに備えて休み休み行きたいが、そうゆっくりもしていられない。
単独行のお約束で、ホテルへ5時までに帰らないといけないのである。
「うおー」
また犬のお出ましじゃあ。今度はしつこいぞ、付いてくる。
立ちごきで逃げること、数十m、
「ぜえぜえ」
なんのための休憩じゃ。



東海岸側は単調な道が続く。
内陸部のジャングルの山には黒い雨雲が覆っている。
幸い海岸沿いはずっと晴れたままで降られずに済んでいるが、
このあたりの対称さが島の天気なのだろうか。

一つ目の上りをクリアした後、タロフォフォ湾に下って休憩。
湾の向こう側にはまた右上がりの坂道が見える。
その坂を上ったところが、クロスアイランドロードとの合流点になっている。
そこから見下ろすタロフォフォ湾は結構いい眺めである。
つかの間の下りの後、タロフォフォの町に入ると少し賑やかさが出てくる。

やがて前回バテて苦しい思いをした坂道が見えてきた。
今回は体調は万全だが、今からこの道を下って、
またあの台地の上まで上るのかと思うとゲッソリする。
長い坂道をじりじり進む。
見覚えのあるカーブ、路肩の舗装、あごから落ちる汗。
まるで昨日のことのように、
「ああ、ここから押して歩いたっけ」
思い出す。

15時5分、あの時リタイヤしたスーパーマーケットに立ち寄り休憩。
「なつかしいなあ」
地元買い物客の不審そうな目つきを気にしながら記念写真を撮り出発。
ジョニャの町並みを過ぎたところで左折、パゴ湾を望む豪快な坂道を一気に下って行く。




これより島を横断する。
再び坂を上り、マンギラオ方面への交差点まで来ると、にわかに交通量が増える。
ただ上り基調とはいえ、思ったよりフラットな道で走りやすい。
道は次第に下りに、あっと言う間に島を横断し、アガニャの街に入る。
「これなら無理してりゃあ、帰れたかもしれないな」
あの時を今更悔しがる。

16時、アガニャからタムニンへ。
頭上をJALが日本に向けて飛び立って行く。
「こちらも早くホテルに帰ろう」
夕方のラッシュで停滞するマリンドライブを急いで帰るが、とうとう雨がポツリと落ちて来た。
「ヤっベー!」
スコールはどっとくる。
すかさず近くの軒下に雨宿り、その瞬間にシャワー。
「おおー、危機一髪」

待てど暮らせど雨は通りすぎない。
「5時までに帰らないと捜索隊が出るぞお〜」
やむなく雨の中を走り出す。
結局、ホテル4km手前で雨にたたられ、全身びしょぬれで帰るはめになってしまった。
「あと20分早く帰って来ていれば…」
リターンマッチは果たせたものの、何かと悔いの残るグアムツーリング。
でもこの雨もまた、いい思い出になるに違いない。
16時55分、ホテル帰着。走行距離97.6km。


■走行距離 97.6km
  タモン<36.0km>セッティ展望台<9.7km>ココス島桟橋<12.5km>イナラハン<18.8km>ジョニャ<5.0km>
  マンギラオ交差点<15.6km>タモン
■走行時間 5:24:30(NET)
■平均速度 18.1km/h
■最高速度 62.0km/h
※宿泊ホテル グアム・リーフホテル

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